AI技術の進化は、今や私たちの生活に欠かせないものとなり、特に生成AIはその最前線にいます。
ChatGPTのような生成AIが1番の話題になっていますが、その代わりになるその他の生成AIツールについては、あまり知られていないことも少なくありません。
そこで、この記事では、ChatGPTの代わりとなる様々な生成AIツールをそれらの特徴とともに紹介していきます。
- ChatGPTの代わりになるAIツールは?
- ChatGPTと似たサービスは?
- 生成AIの代表例は?
- 生成AIにどんな種類があるの?
テキスト生成AIから始まり、プログラムアシスタント生成AI、画像生成AIに至るまで、深く理解することは、これからの時代を生きていく上で重要となっています。
AIツールは、単なるアシスタント以上の役割を果たし、創造性や効率性を高め、新たな可能性を開く鍵となってきています。
これらのツールの選び方や注意点についても触れ、この記事を読むことで、シチュエーションに合わせた生成AIの使い方を見つけられるよう解説していきます。
ChatGPTの他にも続々と生成AIのサービスが出てきているけど、代わりになるものって、どんなものがあるんだろう?
その他の選択肢に何があるのか気になるなぁ。。。
ChatGPTが広まるにつれて、いろんな生成AIが出てきていますが、なかなかそれらを知る機会が少ないのが、現状です。
どのような選択肢があるのか、ひとつひとつ見ていきましょう!
まずはじめに、生成AIとChatGPTについて簡単に解説し、その後他の選択肢について取り上げていきます。
はじめに
生成AIとは
生成AIについての基礎知識
生成AIとは、ジェネレーティブAI(Generative AI) と呼ばれるAI(人工知能)の一種であり、クリエイティブな成果物を生み出す事ができます。
生成AIは、既存のデータを学習して、新たなクリエイティブなコンテンツを生み出します。
生成AIの開発背景など以下の記事にて、より詳細に解説していますので、そちらもぜひ参照してみてください。
これは、大量のデータを分析し、そのデータセットの特徴やパターンを学習することで成り立っています。
学習したパターンに基づいて、新しいデータを生成します。生成AIの重要な要素には、以下のようなものがあります。
- 機械学習
- 深層学習
- 膨大で多様なデータの学習
生成AIの開発背景など以下の記事にて、より詳細に解説していますので、そちらもぜひ参照してみてください。
生成AIのタイプと種類
生成AIには、主に以下のような種類が挙げられます。
- テキスト生成AI
-
これは、自然言語処理(NLP)を応用したもので、人間の言語を理解し、それを模倣して新しいテキストを生成します。
例:OpenAIのGPT(Generative Pre-trained Transformer)シリーズ。このAIは、ユーザーからの質問に回答したり、物語や記事を作成したりすることができます。
- 画像生成AI
-
画像生成AIは、既存の画像データを基に新しい画像を生成します。深層学習のニューラルネットワークの進展によりこの技術が発展しました。
例:OpenAIのDALL-Eのようなモデル。これらはテキストの説明から画像を生成する能力を持っています。
- 音声生成AI
-
音声合成(Text-to-Speech)や歌声生成など、人間の声を模倣して新しい音声データを生成します。
例:代表的なものとして、Speechifyが挙げられます。テキストデータをアップロードすることで、AIにより音声読み上げデータを生成します。
- 音楽生成AI
-
歌詞や曲調を文章で指定することで、楽曲データを生成します。
例:Sound Rawが代表例。広告などに使用できる著作権フリーの音楽を生成できます。
ChatGPTとは
ChatGPTについての簡単な説明
ChatGPTは、OpenAIによって開発され、大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる仕組みがベースとなっております
大規模言語モデルは、大量のテキストデータを用いて学習トレーニングさせた自然言語処理モデルです。
ChatGPTの大きな特徴は、ユーザーの質問に対する自然で精度の高いテキスト応答を生成することが出来る点です。
ChatGPTを使ってできること
ChatGPTは、ビジネスシーンや日常会話においても多岐にわたり活用することができます。
- カスタマーサポート: チャットベースの自動応答システムとして、ユーザーからの問い合わせに迅速に反応し、適切な情報を提供します。
- コンテンツ作成: レポート、プレゼンテーション、ブログの下書きなど、様々なコンテンツの作成をサポートします。
- 市場調査: 競合分析やターゲット市場の特性に関する情報を提供する際の補助として。
- データ分析のサポート: シンプルなデータのクエリーや分析結果の解釈をサポートします。
- プログラミングの補助: バグ発見等、エンジニアの作業を効率化をサポートします。
以下は、ChatGPTの概要、使い方など詳細について解説していますので、そちらもぜひ参照してみてください。
ここまでは、生成AIの基本的概要や、その代表例となるChatGPTについて解説してきました。
ここからは、ChatGPTに変わる生成AIについてみていきましょう。
ChatGPTに変わる生成AIツールの一覧ガイド
対話型テキスト生成AIツール
①Claude2(クロード2)
Claudeは、Anthropic社が開発した大規模言語モデル(LLM)で、高度な対話やクリエイティブなコンテンツ生成から詳細な指示まで、幅広いタスクに対応できます。
Claudeの開発者はAnthropic社の創業者であるダニエル・コート(Daniel Kott)とディラン・ハドフィールド(Dylan Hadfield-Menell)です。
この2人が中心となりAnthropicを設立し、アラインメントを重視したAIアシスタント「Claude」の開発を進めています。
2023年11月23日にリリースされたClaudeの最新バージョンであるClaude 2.1は、特に高精度と安全性に重点を置いています。
Claude 2.1は、難問への解答時にハルシネーション(存在しない情報を生成すること)の頻度を半分にし、疑わしい回答の取り下げる精度が2倍になるなど、生成AIの欠点である知ったかぶりを徹底的に抑えています。
法的文書、財務報告書、技術仕様書などの長文への理解力も大幅に向上しており、70,000トークンと195,000トークンの文章をそれぞれ入力した際の結果からも、回答の高精度さを確認することができます。
Anthropic社ホームページ Claude 2.1の紹介
Claudeを利用するには、Anthropic社のクロードチャットページでアカウント登録することで利用できます。
以下の記事では、さらに詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
②Perplexity(パープレキシティ)
Perplexity AI は、日本語対応の無料対話型AI検索エンジンであり、無料版のデフォルトでは、GPT-3.5をベースにしており、Microsoft Bingの検索機能を持ち、最新の情報を提供し、回答に出典元も付記されることが特徴です。
無料版の利用には、アカウント登録の必要がありません。
有料プランのProプランでは、最新のOpenAIの「GPT-4」モデルだけでなく、Anthropicの「Claude2.1」, Googleの「 Genmni Pro」のように最新のその他の生成モデルも使用することが出来るのが最大の特徴。
設定において、生成モデルの切り替えが可能になっています。
モバイルアプリ(iOS, アンドロイド)もあるので、日常的な検索にもカジュアルに利用できる点が便利です。
以下の記事で、初心者向けに解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
③Google Bard / Gemini
Google Geminiは、Googleが開発した最新のAIモデルで、マルチモーダルなこのモデルは、テキスト、画像、音声、動画、コードなど、さまざまな種類の情報を理解し、操作し、組み合わせることができるようになっています。
Geminiは、Ultra、Pro、Nanoの3つの異なるサイズのモデルで最適化されており、Ultraが最も複雑なタスクに対応できるモデルとなっています。
Ultraは非常に複雑なタスクに対応するための高性能かつ最大のモデルであり、Proは幅広いタスクに対応する汎用のモデル、Nanoはよりモバイルデバイスなど小規模なデバイスに適したモデルです。
またGeminiは、Googleの製品に統合されており、例えばPixel 8 ProスマートフォンにはGemini Nanoが搭載されています。これにより、Google Photosアプリでのポートレート写真の改善などの機能が強化されています。
Google Japan Blog
参照元:最大かつ高性能 AI モデル、Gemini を発表 – AI をすべての人にとってより役立つものに
Google DeepMind
参照元: Welcome to Gemni Era
以下の記事では、さらに掘り下げて解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
④Microsoft Bing AI (Copilot)
Microsoft Bing AIは、Microsoftが提供する検索エンジンBingに統合されたAIチャットボット機能です。
2023年11月には、「Coilot」にリブランドされました。
大きな特徴として、CopilotはGPT-4を無料(利用制限回数あり)で利用できます。
BingはOpenAIとの提携によりGPT-4の力を活用し、リアルタイム情報と引用を強化しています。
Microsoft Bingとは、Googleのような検索エンジンとなります。
Copilotは、この検索エンジンにAI対話ツールが追加されているので、対話を通じて情報収集や質問への回答を模索する使い方がメインとなるでしょう。
従来の検索エンジンでは、キーワード検索をすることで探したい情報を検索していましたが、こちらは対話形式で、一つ前の質問につづけて条件を追加したりすることができるので情報検索がしやすくなります。
利用するためには、Microsoftアカウントと、ブラウザーをMicrosoft Edgeを使用する必要があります。
Bing.comで利用できるのですが、現在はどのブラウザーでも利用できる下記のCopilotウェブアプリがリリースされているため、今後そちらのユーザーが増えていくと考えられます。
AIアシスタントツール
①Microsoft Copilot(マイクロソフトコーパイロット)
Microsoft Copilotは、企業向けプレミアムプランの「Bing Chat Enterprise」から改称されました。
Copilot専用のWebページが新設されました。下記のウェブページからアクセスできます。
2023年12月1日より、企業アカウント、Microsoft EntraIDを利用してBingにログインしているユーザーは、Copilot in Bing利用において、「商業データ保護」を利用できます。
これにより、商業用のデータは、保存されず、学習トレーニングにも利用されないこととなります。このオプションは、ChatGPTの有料プランにもありますが、Microsoft Copilotでも安全性保護のため導入されました。
ChatGPTにおいて対話形式で容易にカスタムGPT(GPTs)を作成することができるようになりましたが、今後Copilotでも同様に、ユーザーの利用シチュエーションや特定のタスクに特化し、カスタマイズされたCopilotを作成できるようになるとのことです。
2023年現在、こちらのCopilot専用ページでは、ChatGPT有料プランにあるプラグインと同様に、プラグインをインストールできるようになっています。
アカウントにログインすれば無料で利用できるのですが、ChatGPT有料版に比べてプラグインの数がまだ少ないのが現状です。今後次第に追加されていくと思われます。
Copilot for Microsoft 365
Copilot for Microsoft 365は、AIアシスタントであるCopilotが、Microsoft 365のアプリ(Word, Excel, Powerpoint等)に実装された生成AI機能です。
Word、Excel、PowerPoint、Outlook、Teams, OneNote, Loopsなどのアプリでの作業について、AIアシスタントにより、ドキュメントの作成、要約、編集、変換などが容易になります。
また、自然言語を使用してプロンプトを作成し、ドキュメントの下書き、アイデアの生成、リストの作成、情報の整理などを行うことができます。
例えば、Excel上のデータについて、「2023年度売り上げデータと過去5年間の売り上げデータを比較する表を作成したい」と対話で入力することで、Copilotが該当するデータをピックアップし、表を即時に作成してくれるようになります。
Copilot Microsoft 365の公式ページ
参照元:Copilot Microsoft 365用
以下の記事は、MicrosoftオフィスソフトでCopilotを活用するための学習記事特集です。日常的にMicrosoftオフィスソフトを利用する方におすすめです。
今後は、関数の使い方を理解するよりも、プロンプトエンジニアリングのスキルがMicrosofrtのアプリでも重要なスキルになっていく可能性が高いでしょう。
現在でもChatGPTなどの生成AIで、既存組まれているExcelマクロについて、どうやったら改善できるかなどを聞いたりすることが出来るのですが、それがMicrosoftのアプリ上で出来るようになるのが、便利になポイントになります。
以下の記事でプロンプトエンジニアリングのテクニックについて解説しているので、そちらも是非参照してください。
②Google Duet AI (グーグルデュエットAI)in Google Workspace(グーグルワークスペース)
簡単に説明すると、Copilot for Microsoft 365のGoogle版です。
Googleドキュメント、スプレッドシートなどのGoogleアプリで生成AIが活用されます。
文書作成から、ビデオ会議の要約、デベロッパー向けにアプリ作成アシスタントなど多岐にわたってのアシスタント機能となります。
Google Workspace利用者向けに、現在のところ米国版(英語のみ)対応となっています。
利用料金は、大企業向け(米国の)には、月額30米ドルと発表されております。日本向けの利用料金等については、未発表となっています。
利用開始する際は、2週間の無料トライアルがあります。以下のページからトライアルの申込をします。(企業向け)
Google Cloud Duet AI GA Contact Sales Form
③Amazon Q(アマゾン Q)
Amazon Qは、2023 年 11 月 29 日に米国で発表されたAmazon Web Services (AWS)が提供するビジネス向けの新しい生成型AIアシスタントです。このサービスは、企業の業務を支援し、ビジネスインテリジェンス(BI)、コンタクトセンター、サプライチェーン管理などの分野で活用できます。
Amazon Q 公式発表内容
参照元:AWS、未来の働き方の概念を変える Amazon Q を発表
Amazon Qは、Amazon QuickSight、Amazon Connect、およびAWS Supply ChainといったAWSのサービスに統合されています。それぞれのサービスでのAmazon Qの役割は以下の通りです。
- Amazon QuickSight:Amazon QuickSightはクラウド向けに構築された統合BIサービスで、Amazon Qはここでインタラクティブなダッシュボードの生成を支援。データの可視化。
- Amazon Connect:Amazon Connectはコンタクトセンターサービスで、Amazon Qはここでエージェントの対応を支援
- AWS Supply Chain:AWS Supply Chainはサプライチェーン管理サービスで、Amazon Qはここでサプライチェーンの分析を支援
AmazonQのその他の具体的な機能は、以下の通りです。
- Amazon Q For AWS Builder Use(AWS上の開発支援)
-
Amazon Q for AWS Builder Useは、AWSアプリケーションの理解、構築、拡張、操作を支援する生成型AI(人工知能)を活用した会話型アシスタント。(AWS上で、ウェブアプリの作成方法について質問し、回答を得ます。)
- Amazon Q in CodeWhisperer(コーディング支援)
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プログラミングのコード生成のアシスタント機能。コード生成だけではなく、解説やテストの自動生成も可能。(例:ソフトウェア開発のコードをプロンプトにより生成してもらい、不明点や改善点についてなどさらに掘り下げることが出来ます。)
- Amazon Q Code Transformation(コードの自動変換)
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開発者がIDE内でコードを開き、「/transform」をAmazon Qに指示することで、コードベースを分析し、依存関係を特定して更新し、新しいコード言語を生成し、最新のセキュリティとパフォーマンスの強化を組み込み、アプリケーションが実行されることを検証。開発者は手動でのアップグレードやパフォーマンスの最適化のコストを大幅に削減することができます。
- What is Amazon Q (For AWS Builder Use)?
- Amazon Q features
- Working with Amazon CodeWhisperer
- Amazon Q Code Transformation
参照記事一覧
プログラミングコードアシスタント生成AI
①Github Copilot(ギットハブコーパイロット) / Copilot Workspce (コーパイロットワークスペース)
GitHub Copilotは、GitHubとOpenAIによって共同開発されたAIツールです。
開発者がコードを書き始めるか、コードで何をしたいかを自然言語のプロンプトで書くことにより、GitHub Copilotがコードの提案を行います。
以下の開発環境(IDE)に対応しています。
- Visual Studio Code
- Visual Studio
- Neovim
- JetBrains
GitHub Copilotの使用により、開発者の85%がコードの品質に自信を持てたと感じており、コードレビューにかかる時間が短縮されるという調査結果もあります。また、GitHub Copilotを使っている開発者のコーディングのスピードは55%速いことが明らかになっています。
Githunブログ記事参照
参照元: Research: Quantifying GitHub Copilot’s impact on code quality
GitHub Copilotは、個人開発者向けに月額10米ドルまたは年額100米ドルで提供されています。
2023年11月には、Githubは、新しく「Copilot Workspace」を発表されました。
Githubを利用したソフトウェア開発で、発生した課題(イシュー)に対して、通常開発者がコードの修正を行い、変更したコードをレポジトリに取り込んでもらいます。(プルリクエストと呼ぶ)
このCopilot Workspaceでは、この一連の作業をAIがしてくれます。開発者がイシューを記述すると、それに対してのソリューションをAIが提示してくれます。
また、AIによりソフトウェアの使用を生成し、実装のための段階的な計画を提示してくれます。
また途中で必要な時に、計画の修正やステップの追加も可能です。
「Implement(実装)」ボタンを押すことで、コードが生成され、生成後は自動でテストが行われ、動作が検証されます。
エラーが発生した場合、AIがそれを捕捉し、自動的に修正してテストを再実行します。
プルリクエストもAIにより生成されるようになります。
リリースは、2024年予定となっています。
Github CEO Thomas Dumke氏の公式ブログ
参照元: Universe 2023: Copilot transforms GitHub into the AI-powered developer platform
GitHubCopilotによって得られるベネフィット
- コードの自動補完
-
開発者がコードを書き始めると、GitHub Copilotはコードの提案を行い、コーディングプロセスを効率化します。
- コード品質の改善
- 単体テストの効率化
-
より包括的で、カバレッジが高く、より堅牢な単体テストを提案し、合成テストデータの多様性を高めます。
- コードの理解と学習
-
新しいプログラミング言語やフレームワークを学んでいる開発者にとって、GitHub Copilotは貴重な学習ツールとなります。
- コラボワークの促進
-
開発チーム間でのコラボレーションを強化し、共有コーディングアシスタントとして機能します。
- エラー処理やデバッグのアシスタントサポート
-
エラー処理の追加やデバッグコードの提案を行い、バグ修正やコードのリファクタリングをサポートします。
②AlphaCode2 (アルファコード2)
DeepMindの生成AIで、競技プログラミングに特化した新しいAIアシスタントです。
2023年12月現在で、人間のプログラマーの85%より優れた能力を持つと言われています。これは、上位15%に入るということです。
1年前のAlphaCode1のモデルで計測された際は、46%と言われていたので1年間で驚異的な進化を遂げています。
AlphaCode2 技術レポート
参照元: AlphaCode 2 Technical Report
この計測は、最高モデルの「Gemni Ultra」ではなく、汎用モデルの「Pro」モデルで行われているので、Ultraで計測した場合の結果が、気になりますね。
このペースで進化をしていくと、全ての人間のプログラマーの能力やパフォーマンスを超える日も近いと考えられます。
③Amazon CodeWhisperer(アマゾンコードウィスパラー)
上記ですでにご紹介したAmazon Qの主な機能のひとつあり、Amazonが開発したAIコーディングアシスタントです。
上記2つと比べて、特徴的なのはAWS開発者向けにサービスの最適化に特化している点となります。
AWSサービスとの統合とセキュリティ、コンプライアンスの確保に焦点を当てたリアルタイムのコード提案を提供します。
Tabnine(タブナイン)
Tabnineは、AIを活用したコード補完ツールで、開発者の生産性を向上させることを目指しています。
開発者がコードを書く際の手間を減らし、生産性を向上させるための強力なツールです。
そのAIによるコード補完機能は、開発者がコードをより速く、より効率的に書くことを可能にしています。
VScodeなど多くのエディタやIDEおよび多言語に対応しています。
導入するためには、Tabnine公式ページでアカウントを作成し、拡張機能をインストールします。
Tabnineは、無料の基本プランの他にも、有料のProプランとEnterpriseプランを提供しています。
Proプランでは、全行補完、全関数補完、自然言語からコードへの補完などが可能で、Enterpriseプランでは企業の利用シチュエーションに合わせたカスタムニーズに対応しています。
画像生成AI
Midjourney(ミッドジャーニー)
Midjourney(ミッドジャーニー)は、ユーザーが入力したテキスト(プロンプト)に基づいて画像を生成するAIツールです。
使い方がシンプルで手軽に使え、出力される画像のクオリティや完成度が非常に高く、芸術性が高いことから人気の高い画像AIツールになっています。
ハードウェアにGPU(グラフィックボード)が必要とされる下記の「Stable Diffusion」に比べ、特別なハードウェアの必要はなく、ウェブブラウザー上で画像生成ができます。
ベーシックプランは、200枚/月で、スタンダードプランは、無制限、さらに上級のProプランとMegaプランでは、ファースト画像作成の作成可能枚数とステルスモード(一般公開されない)の違いがあります。
Midjourneyの無料プランでは、どの一般チャンネルも閲覧のみとなります。画像生成には、有料プランに加入が必要となります。
例えば、「コップの水の中に近未来都市が映っている様子」と入力すると、その入力内容に基づいて画像が生成されます。プロンプトにより画像生成の精度が大きく変わるので、プロンプトのテクニックが重要になります。
Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン)
イギリスのスタートアップStability AIが開発した画像生成AIです。
「潜在拡散モデル」と呼ばれるアルゴリズムが使用され、高解像度で多様な画像生成が可能になっています。
特徴なのは、基本的に無料で使用でき利用制限が無い点です。
使い方は、2種類の方法があります。
- ウェブ版(ブラウザー)で利用
-
「Huggin Face」、「Mage.Space」、「Dream Studio」などのウェブサイトがおすすめです。
これらのウェブサイトにアクセスしたら、あとはテキストを入力するのみで画像が生成されます。
ただし、注意点としてこれらのウェブサイト上での利用では、一部利用制限があります。
- ローカル(アプリをインストール)で利用
-
「Stable Diffusion web UI」というツールをインストール、構築をする必要があります。
こちらは、インストーラーはなく、マニュアルでPythonのインストール→Gitのインストール→Stable Diffusion WebUIのインストールを行う必要があります。
またシステム必要条件として、GPU(グラフィックボード)が必要な点と、MacOSにも詳細なシステム要件があるプログラミことが注意点です。
2023年11月17日には、日本特化の商業利用可能なtext to imageモデル「Japanese Stable Diffusion XL」がリリースされました。
日本語入力や日本語の独特な表現への対応に加え、日本スタイルや日本を題材とした画像を生成することができます。
Stability AI公式ホームページ 発表
参照元: Japanese Stable Diffusion XL リリース発表
Bing Image Creator(ビーイングイメージクリエイター)
Bing Image Creatorは、Microsoftが提供するDALL-E3をベースとする画像生成AIです。テキストを入力するだけで、そのテキストに基づいて画像を生成することができます。
特徴としては、無料で利用できる点です。また、「Bing」モバイルアプリ上でも画像生成が可能で、気軽に利用することができます。
Microsoft Bing Image Creator Webサイト
Microsoft Bing Image Creatorの使い方(ウェブ上)
Adobe Firefly(アドビファイアフライ)
Adobe Fireflyは、Adobeが提供する画像生成AIです。
2023年11月にAdobe Expressで利用できるAdobe Fireflyで生成した画像について商業利用が可能となった旨の発表がありました。
Photoshopやイラストレーターにも搭載されていますが、Adobe Expressの最新デスクトップ版(ウェブサイト)で無料で利用できます。無料版の生成利用制限は、月25枚となります。有料版では、月250枚となっています。
また、2023年11月にAdobe Expressとnoteとの連携が発表され、テキスト入力でnote記事の見出し画像を生成可能になりました。
画像生成AIを搭載したAdobe Expressとnoteが連携
参照元: noteとAdobe Expressがついに連携。生成AIを使って見出し画像を作ろう
Novel AI(ノベルAI)
Novel AIは、Anlatan社が提供するテキスト入力(プロンプト)から小説や、画像を生成することが可能な生成AIです。
画像生成においては、アニメ画像に特化している点が特徴です。
特にアニメ風のキャラクターイラスト作成に優れています。
無料版では、テキスト生成にのみで、画像生成は有料版のみ対応可能となっています。
まとめ
ここまで、生成AIとChatGPTについての簡単な説明からはじめ、対話式テキスト生成AI、AIアシスタントツール、画像生成AIの切り口から、その他の生成AIについて解説してきました。
ChatGPT以外のその他の生成AI一覧まとめ
- 生成AI&ChatGPTについて
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- 生成AI:ジェネレーティブAI(Generative AI) と呼ばれるAI(人工知能)の一種であり、クリエイティブな成果物を生み出す事ができます
- ChatGPT:OpenAIによって開発され、大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる仕組みがベースとなっており、ユーザーの質問に対する自然で精度の高いテキスト応答を生成することができます
- 対話式テキスト生成AI
-
- Claude2(クロード2):Claudeは、Anthropic社が開発した大規模言語モデル(LLM)で、膨大な入力トークン(20万トークン)と、高精度と安全性に重点を置いています
- Perplexity(パープレキシティ):料プランのProプランでは、最新のOpenAIの「GPT-4」モデルだけでなく、Anthropicの「Claude2.1」, Googleの「 Genmni Pro」のように最新のその他の生成モデルも使用することが出来ます
- Google Bard / Gemni:Googleが開発した最新のマルチモーダルAIモデルで、Ultra、Pro、Nanoの3つのモデルがあります
- Microsoft Bing AI:Microsoftが提供する検索エンジンBingに統合されたAIチャットボットで、GPT-4を無料(利用制限回数あり)で利用できます。現在は、どのブラウザーでも使えるCopilotもリリースされています
- AIアシスタントツール
-
- Microsoft Copilot(マイクロソフトコーパイロット): 企業向けプレミアムプランの「Bing Chat Enterprise」から改称され、ChatGPT有料プランにあるプラグインと同様に、プラグインをインストール可能
- Copilot for Microsoft 365:AIアシスタントであるCopilotが、Microsoft 365のアプリ(Word, Excel, Powerpoint等)に実装された生成AI
- Google Duet AI (グーグルデュエットAI) :Googleドキュメント、スプレッドシートなどのGoogleアプリで生成AIが活用
- Amazon Q(アマゾン Q):Amazon Web Services (AWS)が提供するビジネス向けの新しい生成型AIアシスタント
- プログラミングコードアシスタント生成AI
-
- Github Copilot(ギットハブコーパイロット):GitHubとOpenAIによって共同開発されたAIツール
- Copilot Workspace(コーパイロット):2024年リリース予定の新サービスで、GitHub Copilotの将来像
- AlphaCode2 (アルファコード2):DeepMindの生成AIで、競技プログラミングに特化したAIアシスタント
- Amazon CodeWhisperer(アマゾンコードウィスパラー):AWS開発者向けにサービスの最適化に特化しているコーディングアシスタント生成AI
- Tabnine(タブナイン):AIを活用したコード補完ツールで、開発者の生産性を向上させる
- 画像生成AI
-
- Midjourney(ミッドジャーニー):使い方がシンプルで手軽に使え、出力される画像のクオリティや完成度が非常に高い
- Stable Diffusion(ステーブルディフュージョン):イギリスのスタートアップStability AIが開発した画像生成AIで、「潜在拡散モデル」と呼ばれるアルゴリズムが使用され、高解像度で多様な画像生成が可能
- Bing Image Creator(ビーイングイメージクリエイター):Microsoftが提供するDALL-E3をベースとする画像生成AIで、無料で利用できるのと、モバイルアプリ「Bing」でも気軽に生成出来るのが特徴
- Adobe Firefly(アドビファイアフライ):Adobeが提供する画像生成AIで、Adobe Expressの最新デスクトップ版(ウェブサイト)で無料で利用できます。(無料版は、利用制限あり)
- Novel AI(ノベルAI):、Anlatan社が提供するテキスト入力(プロンプト)から小説や、画像を生成することが可能な生成AIで、アニメ風のキャラクターイラスト作成に優れている点が特徴
2023年時点でこのように、生成AIが様々なサービスに取り組まれてきています。
2024年以降は、さらに多くのサービスで生成AIが取り組まれることが予想されます。
今後はこれらの生成AIについて、積極的に利用してタスクの効率化を図ることが求められるようになってくることが期待されています。
それぞれの新しい生成AIについて特徴を把握し、使いこなせるようになっていきましょう。
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