2022年にChatGPTが公開されてから、たったの1年で世界中の人々や企業で使われるAIツールとなってきており注目が高まっています。
そういった流れで、テキスト型生成AIとして、ChatGPT以外の選択肢が続々と現れており、中でもChatGPTに対抗する存在として「Claude2」が登場しています。
この記事では、ChatGPTとClaude2の違いを深く掘り下げ、それぞれの特徴や機能を比較していきます。
さらに、これらのテキスト型生成AIをどのように使い分けができるか、どうすればより効果的か、その方法についても解説します。
- ChatGPTの他にどんな選択肢がある?
- Caude2ってChatGPTに比べて何が違う?
- 結局どれを使ったらいい?
ChatGPTがもたらす革新性は、その自然言語処理能力と学習機能にあります。
しかし、Claude2にはどのような特色を持っているのでしょうか? また、ChatGPTとのな違いは何でしょうか?
こんな疑問に答えるため、Claude2とChatGPTの機能や特徴との比較、使用方法など詳細に解説していきいます。
読者の皆さんにとって、AIツール選択の幅が広がることは、より自分に合ったツールを見つけられる可能性が高くなります。
本記事を通じて、Claude2とChatGPTの違いを明確にし、それぞれのAIをどのように使っていくと良いかにフォーカスしていきたいと思います。
ChatGPT以外にも、Googleも対抗して独自の生成AIを開発され公開しているし、他にもいろんな生成AIが出てきているみたいだけど、よく違いが分からなくて、結局どれがいいのってわからなくなるな〜。
これは、AIツールに限った話では無いけど、ユーザーにとって選択肢が広がることはそれぞれのニーズに合わせたものが増えていくことにつながるからとてもいいことですね。
例えば、Microsoftのオフィスソフトがずっと台頭してきたけど、最近ではGoogle Worspaceが特に中小企業向けに人気になってきていて、Googleドキュメントやスプレッドシートを使う人や企業も増えてきました。
同様に生成AIも、いろんなニーズに合わせて選択肢が増えていくことが期待されています。
Claude2とChatGPTの最新比較レビュー
Claude2の進化と最新機能
Claude2とは、Anthropicが開発する汎用AIアシスタントで、これまでアップデートを経て大きく進化を遂げています。
- 自己対話能力の強化により、会話の一貫性が向上
- 因果関係の理解力が向上し、状況説明が明確に
- ドメイン固有の知識を蓄積し、専門的な話題でも対応可能に
- 複数の情報源から知識を統合する能力を強化
- 論理的な推論力が向上し、議論ができるように
- 生成文章の自然さと多様性が大幅に改善
- 高度な質問応答:複雑な質問にも正確に回答
- 長文要約:論文や報告書といった長文テキストの要点を適切に要約
- データ分析:表やグラフから傾向を読み取り、分析結果を説明
- プログラミングアシスタント:ソースコードの解説やバグ修正のアシスタント
最新版Claude 2.1について
- 200Kトークンのコンテキストウィンドウ
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Claude 2.1は、前バージョンの2倍の200,000トークンのコンテキストウィンドウを持っています。これにより、長い文書や複雑なコンテンツの処理が可能になり、より高品質でニュアンス豊かな出力が実現します。例えば、長い論文、複数の文書、全体の本などをアップロードし、より複雑な推論、会話、長いコンテキスト上での議論が可能です。
- 誤答率の低減と信頼性の向上
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Claude 2.1では、前バージョンと比較して誤答率が30%減少し、偽答の生成確率が2倍減少しました。これにより、特に長文や複雑なドキュメントにおける理解力と要約能力が向上しています。
- APIツールの使用
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Claude 2.1からAPI連携機能が解放され、計算機アプリの使用、API呼び出しの翻訳、データベース検索、ウェブ検索APIを使用した質問応答など、ユーザー定義の関数やAPIとの相互作用を可能にするツール使用機能を新たに搭載しています。これにより、Claudeはより柔軟に様々なタスクをこなすことができるようになりました。
- システムプロンプトのサポート
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Claude 2.1では、システムプロンプトがサポートされており、ロールプレイシナリオでのキャラクターの深みや役割の遵守、ガイドラインやルールへのより厳格な遵守など、Claudeのパフォーマンスを多様な方法で向上させることができます。
- 利用料金
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Claude 2.1の利用には、Claude Proという有料バージョンにアップグレードする必要があります。月額料金は3,000円(税込)で、20万トークンの入力が可能です。無料版では、Claude2のバージョンとなります。
入力トークンが200Kトークンで、500 ページ相当の長文ファイルを入力することができるのは凄すぎるね!テキストやマニュアル資料など読むのがとても大変な資料をアップロードして要約させたらとても便利だね!
Claude2とChatGPTの違い
最新版のClaude2.1とGPT-4 Turboについて比較してみましょう。
特徴 | GPT-4 Turbo | Claude 2.1 |
---|---|---|
コンテキストウィンドウ | 128Kトークンのコンテキストウィンドウを持つ。1つのプロンプトに「300ページ以上」のテキストを入力できる。 | 200Kトークンのコンテキストウィンドウを持ち、長文書や広範な内容との対話が可能。「500ページ以上」のテキストを入力できる。 |
精度と信頼性 | GPT-4 Turboの精度と信頼性は高く評価され、以前のバージョンよりも継続的に向上している。 | 誤答率が2倍減少しハルシネーションの発生頻度が2分の1になり、特に複雑な事実関連の問いにおける回答の信頼性と事実性が向上。 |
APIツール統合 | GPT-4のAPIツール統合能力はClaude 2.1ほど詳細に文書化されていない。 | ユーザー定義のAPIとの相互作用を可能にするツール使用機能を新たに搭載。 |
プロンプトの構造と最適化 | GPT-4 Turboも高度なプロンプトエンジニアリングを使用して最適な性能を発揮するが、Claude 2.1ほど詳細ではない。 | 200KコンテキストウィンドウとRAG機能を最大限に活用するための特定のプロンプトエンジニアリング技術を持つ。 |
使用例 | GPT-4 Turboは多用途で、会話AIから複雑な問題解決まで様々なタスクに対応。 | 長文書の処理、詳細なQ&A、トレンド予測、複数文書の比較などで特に優れている。 |
システムプロンプトのサポート | GPT-4 Turboでのシステムプロンプトのサポートは特に強調されていない。 | システムプロンプトをサポートし、ロールプレイシナリオでの性能向上や指示への厳格な遵守が可能。 |
画像生成 | DALL-E3により画像生成が可能です。 | APIが必須。 |
画像認識 | 画像をアップロードすることで認識させ、分析可能。 | APIが必須。 |
Webブラウジング | Bingブラウジング機能により最新情報を調べることが可能 | APIが必須。 |
データのカットオフ | 2023年4月までのデータ | 2023年初期 |
マルチモーダル(複数のデータ種類対応可能) | マルチモーダル対応可(画像、ビデオ、音声など) | マルチモーダル対応不可 |
カスタマイズ機能 | GPTsで、特定の利用に合わせてカスタマイズさせることが可能 | 非対応 |
得意な分野 | 数学やコーディング、クリエイティブ分野(画像生成など)、 | 長文書の処理において、論理的思考、より人間らしい回答 |
JSON フォーマット、機能呼び出し | 対応可 | 対応不可 |
Claude2の使い方と活用方法
Claude2を使う方法
Claude2の使う方法は、いくつかあります。
まずはclaude.ai公式サイトで無料版のClaude2と、有料版でClaude2.1を使うことができます。
この他にも、以下のWebサイトで使用することができます。
- Perplexity Pro 有料版(有料版Claude 2.1を使用可)
- Poe(無料版 Claude2)
- Slack(無料版 Claude2)
- Vercel AI Playground(無料版Claude2)
Claude 2(2.1)の始め方
こちらの記事では、claude.ai公式サイトでの初期登録方法を説明します。
Emailアドレスで登録するか、Googleアカウントで登録するかを選択できます。
名前、ニックネームを入力。利用規約に同意します。
国を選択して、電話番号を入力し、SMSで認証を行います。
複数の約款に同意するを選択します。
Claude2の活用シーン
まず、Claude2.1の優れている点について、もう一度振り返ってみましょう。
- 入力できるトークン数が20万トークンで、500ページ以上の書籍データを処理できる。
- 誤答の頻度が前バージョンに比べ半減。ハルシネーションの頻度が抑えられている
- ChatGPTより知識量が劣るが、判断正確性を含めた回答の品質に長けている。
ChatGPTは、圧倒的な知識データ量を持つことから、テキスト自動生成が得意であり、数学、コーディングに長けています。
一方で、Claude2(Claude2.1)の特徴としては、入力トークンの多さにあります。
無料版のClaude2でも10万トークンあります。
ChatGPTの無料版(GPT-3.5)では、4,096トークンと非常に少ないので、無料版を利用するのであれば、圧倒的にClaude2無料版が、入力トークンが優れています。
有料版を比較しても、入力トークン数においては、Calude2.1が優れています。
- 長文の文書ドキュメントの要約、学習
- 法的文書、財務報告書など専門ドキュメントを学習させて、解説、要約
- 外国語の長文ドキュメントを読み込ませて、日本語で要点抽出
- 対話文脈の理解力が高くより人間的な回答ができるので、チャットボットとしての活用(API利用)
ChatGPTを活用できるシーン
ChatGPTの優れている点
ChatGPT(有料版GPT-4Turbo)の優れている点についても、もう一度まとめてみましょう。
- マルチモーダル(画像、動画、音声など複数の種類のデータに対応可能)
- Claude2.1では、ブラウジング機能が搭載されておらず、API連携が必要なのに対して、GPT-4 Turboでは、ブラウジング機能が搭載しており最新情報を、回答に反映させることも可能。
- 圧倒的な知識の学習量により、より高度なテキスト生成
- 画像の認識
- 画像生成(DALL-E3搭載)
- コーディング
- 計算(計算過程のコードも出力してくれる)
- 機能拡張性:GPTsストアでカスタマイズされたオリジナルGPTモデルを利用したり、自らカスタマイズすることが可能
ChatGPTの活用シーン
Claude2には、入力トークン数が劣っていますが(128K)、上記の通り優れている点がたくさんあります。
ChatGPT有料版を活用するシーンとしては、以下のような作業が挙げられます。
- クリエイティブな作業(広告のキャッチフレーズ、広告クリエイティブの作成、画像生成)
- 画像データをアップロードして分析させる
- テキスト生成
- コーディングの学習、アシスタント利用
- ブラウジング機能を利用して、最新情報の収集、まとめ
- おのおのの使い方に合わせてカスタマイズして、より精度の回答を簡単にできるようにする
ChatGPTについては、以下の記事で詳細に解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
無料版のClaude2でも、100Kトークン入力できるのは圧倒的だね。これが1番の強みだよね。それに対してChatGPTは、クリエイティブ作業をする人に良さそう。GPTsストアも解禁されて使用用途に合わせてカスタマイズされたGPTモデルを使うことができて、より機能拡張されていく点においても強みがあるね。
Claude2.1のAPI連携で何ができる?
Claude2.1 APIの利用ガイド
Claude2.1最新バージョンでは、API連携が利用できるようになりました。
様々なデータベースやデータソースにアクセスし、それらとの連携を行うことができます。
- Webソースを検索し、プライベートなデータベースから情報を取得する
- Retrieval Augmented Generation(RAG)機能を使用して、データベース参照に基づいて高精度な回答を生成する
- 電卓アプリを介した高度な数値推論
- スプレッドシートの操作の自動化
まとめ
この記事では、Calude2とChatGPTそれぞれどのようなシチュエーションで活用できるかを説明してきました。
Claude2(無料版)及び2.1(Claude有料版)は、長文テキストなど大量の情報を扱うタスクなどに適しています。
GPT-4Turbo(ChatGPT有料版)様々種類のデータ(画像など)を扱うタスクやクリエイティブな作業、そして特定の目的に特化させたカスタマイズされたモデルを使いたい場合に適しています。
無料版を利用する場合は、Claude2の方が入力トークンが圧倒的に多いのでClaude無料版を利用することがおすすめです。
生成AIは、さまざま種類がありますが、それぞれ得意なエリアがあるので、皆さんの使用目的に合わせて、使い分けができるようになることで、効率良く生成AIを活用できるようになるでしょう。
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